パイプの愉しみ方

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日本パイプスモーカーズクラブ創立40周年記念パーティ開催

日本パイプスモーカーズクラブ(JPSC)は1967年に創立され、昨年創立40周年を迎えました。昨秋に記念パーティを開きましたのでその様子を紹介いたします。

パーティが開かれたのは昨年の11月10日(土)でした。早く報告しようと思っているうち、ついつい遅くなり、全く気の抜けた話になりましたが、改めてご報告します。

JPSCが創立されたのは1967年です。2007年で丁度40年が過ぎたわけです。40年前に築地のスエヒロに13人のメンバーが集まり、旗揚げしました。クラブ設立前後のいきさつ、その後のJPSCの動きについては、創立会員の内藤氏、岡部氏、関口氏の別掲の文章にありますのでそれをご覧下さい。内藤氏、岡部氏の文章は今回の記念パーティとは関係がないのですが、クラブ設立の状況が判るのであえてご紹介します。関口氏の文章は今回の会合のために新たに記されたものです。

内藤氏(菊水社長、JPSC会員番号1番)は戦後のパイプ事情などを含めて、JPSCが設立される以前にあった専売局主導の日本パイプクラブの話など、第2次大戦後のパイプの世界の流れがわかります。

岡部氏(故人、元JPSC世話人代表、日本パイプクラブ連盟2代目会長、登山家)はクラブ設立に至る思いなどを語っています。JPSC設立の様子がよく解ります。

関口氏(現JPSC世話人代表、カフェドランブル店主)、94才のパイプの世界の最長老のお一人ですが、JPSC発足からその後について触れられています。3人の話はまなりの部分で重複する部分もありますが、古い話もそろそろ忘れ去られようとしているので、この際と思いご紹介する次第です。

さて本論のJPSC創立40周年記念パーティの話に入りましょう。当日は生憎の雨で、遠路駆けつけてくださった方々には難儀をおかけし、また急な寒さで風邪を引かれて欠席された方もありましたが、ゲスト22名、会員36名、合計58名が銀座5丁目のスエヒロに集まりました。40年前に創立集会を開いたスエヒロと同じ流れのお店です。

地下1階、2階が吹き抜けで、高い天井で船をイメージしたクラシックな装飾のレストランで、40周年を祝うにはぴったりという会場でした。シックな螺旋階段をしずしずと会場におりてゆくとなんともいえぬ優雅な気分になりました。

ゲストにはJPSC発足以来ご支援いただいているパイプ各社、ご縁の深い販売店、例会会場などで協力していただいているお店など8社、関東地区のPCJ加盟8クラブの会員、パイプ作家、JPSC会員OBなどなど多数の方にご出席いただきました。

司会は会員の笹谷(このところ全国大会でも司会をつとめています)。初めに主催者を代表して世話人代表の関口氏の挨拶、続いてゲストを代表して千葉パイプスモーカーズクラブ会長の内田昇氏(JPSCのOB会員です)から、JPSCが銀座の「よし田」そば屋を根城にしていた頃の思い出にふれられ、40年は大航海の一区切りに過ぎないと熱のこもった激励のご祝辞を頂戴しました。詩を読まれるような玉稿を頂戴したので別掲します。

つづいて乾杯に。音頭は昨秋の全日本青森大会チャンピオン、六本木ローデシアンパイプクラブの千田彰氏。

乾杯の後、表彰に移り、JPSCの活動を支えてくださっている前述の8社の皆様にJPSCのエンブレムをあしらった盾を贈呈してご長年のご支援に感謝しました。表彰者を代表し菊水の内藤さんが、表彰と、JPSC会員として各社への感謝をあわせた謝辞を述べられました。

つづいてクラブの年間成績の表彰、JPSCでは毎月の例会の参加点とコンテストの成績で年間得点を決めています。昨年は最終例会にその日入会が決まった室井さん(ホームページの寄稿者)が優勝し、その結果1点差で1位外川、2位森谷が決まるという劇的なこともありました。

最後に今年の新入会員の紹介を行い、新入会員を代表して室井氏が抱負を語りました。新入会員にはJPSCキャップを贈呈。創立40周年の年であり、PCJ会員の減少傾向に歯止めをかけたいことの思いもあり、いろいろと手を尽くして会員募集を行った結果、昨年は10人の新会員が入り、会員総数46名の大世帯となりました。

ながながと諸行事が続きましたが、それまでは遠慮しがちに飲んだりつまんだりしていましたが、秋の味覚をタップリ取り入れたメニューを味わいながら、のみ、食べ、おしゃべりで盛り上がり、ゲスト、OB、しばらくぶりに出席された会員などを囲んでいくつものにぎやかな歓談の輪ができました。

しばらくしてから会員の杉原さん松尾さんのバイオリンとピアノのデュオの演奏があり、記念パーティに華を添えました。

一段落したところで今度は外川さんの進行でビンゴを楽しみました。JPSCのビンゴはダブルチャンス方式で、ビンゴになった人からくじを引きます。特賞を引き当てるには2重の運がつかないとダメとのやり方で、早めにビンゴになったのにくじで悲喜こもごもということになります。目玉は会員のアヤタクニオ氏のパイプの絵。会員の伊藤さんが獲得しました。大きな賞品、小さくても超高級品、楽しくなるものなど、全員にめでたく行き渡りました。

当日の引き出物として、漆塗りパイプが配られました。ゲストには黒塗り、会員には朱塗りのビリアード、ロバット型。JPSC40年の記念の刻印が刻まれ、会員用にはそれぞれの会員番号が刻印されています。

最後に出席者全員で記念撮影を行い、ジョンシルバーパイプクラブ・柘製作所の柘恭三郎さんの音頭で三本〆をおこない、にぎやかにパーティを打ち上げることができました。 JPSCがこのように40年の歳月を重ねることができたことは、会員の努力もさることながら、周囲の皆様の暖かい支えがあったからこそと改めてご支援、ご厚誼を賜わる皆様に感謝申しあげます。

40年前にJPSCが発足した40年前には、このような趣味の団体が長続きするとは誰も考えていなかったと思います。しかし最近の風潮からしてみると、クラブの存在意義がかえって増してきているのではないかと思います。パイプを愛する者のホームとしてJPSCの活動もこれからも続けてゆきたいと思います。

↓PDFファイルにてご覧いただけます。
執筆者 タイトル
内田昇氏 日本パイプスモーカーズクラブ(JPSC)創立40周年記念パーティ祝辞
内藤幸太郎氏 内藤幸太郎氏講話 二つのパイプクラブの誕生秘話
関口一郎氏 JPSC 発足40周年に寄せて
PSC世話人代表、
2代OCJ会長の故岡部一彦氏
日本パイプスモーカーズクラブのこと(PIPE誌 No.1号より)
世話人・事務局担当 梶浦恭生