大会記

大会参加記

第14回 関東地区パイプスモーキング選手権大会開催

今回で14回目となる関東地区パイプスモーキング選手権大会が5月22日、東京・渋谷のJT渋谷ビルで開催された。大会には遠路はるばる団体戦チームを編成して参加した青森パイプクラブなど11クラブのクラブ員90名超とフリー参加12名も含めて103名が参加申し込みをし、地方大会としては大盛況となった。

関東選手権大会は首都圏のパイプクラブが持ち回りで主催しており、今回は日本パイプスモーカーズクラブ(JPSC)の担当。早朝9時前からJPSCのクラブ員が続々と会場となったJT渋谷ビルの地下大食堂に詰め掛けて、参加したクラブ員が手作りで大会の準備を行った。

参加受付開始の正午前から、続々と参加者が顔を見せた。大会会場横の控え室ではパイプスモーカーが愛用のパイプをくゆらしながら挨拶や談笑で盛り上がった。わざわざ応援に駆けつけた愛煙家もいて、和気藹々の雰囲気。筋金入りの愛煙家の中でも際立って結束が固いパイプ党の本領が垣間見えた。

午後1時に開会。外川広洋JPSC世話人が司会役で、まず村上征一大会委員長が歓迎の挨拶をした。続いて大会使用煙草を提供した日本たばこアイメックス株式会社の蒲地光社長が挨拶し、大会での使用を予定していたMAC BARENの7番の品揃えが間に合わず、BORKUM RIFFの8番に急遽変更になったことをユーモアたっぷりにお詫び方々披露して、盛大な拍手を浴びた。

来賓及び大会役員の紹介の後、今大会参加者最高齢の96歳で、JPSC代表世話人の関口一郎大会会長が、元気一杯に開会を宣言。青羽芳裕大会審判が国際パイプクラブ委員会(CIPC)の国際ルールに準拠した大会規則の説明をして、いよいよ競技開始。

使用パイプは柘製作所製のビリヤード型のテイスティングパイプで、煙草の吸い味はすこぶる良い。不良パイプや刻印が無いパイプを交換して、5分間での煙草のパイプ詰めを経て、ルール通りに1分間に2本のマッチで着火した。

今回の大会の特長は、顔馴染みの同じクラブ員を同じテーブルにまとめず、競技を通じて他のクラブ員との親睦を図り、面識が得られるようにばらばらに席を決めたこと。またパイプクラブのメンバーにはなっていないパイプ喫煙の愛好家に広く門戸を開放し、この大会を機会にパイプ仲間の輪に加わってもらえるように工夫したこと。このため、クラブ員の優勝者に授与されるチャンピオンパイプ以外は、クラブ員と同等の賞品を準備した。

競技の模様はいつもの通りで割愛する。着火失敗は4名。

今回大会には毎回130分を超える記録をいつも出す徳島パイプクラブの木内名人のような優勝候補の常連が参加しなかったため、100分出せば10位以内確実で優勝タイムは120分に届くかどうかではないかとの下馬評だったが、全国大会や地方大会での優勝経験がある強豪が火種を絞りすぎたのかどうか、早くも40分を超えた頃から次々に消えて行き、混戦模様となった。

結局、個人戦は千葉パイプスモーカーズクラブの斎藤鉄也氏が82分46秒で優勝。わずか12秒差で古豪の浦和パイプクラブの大久保美房氏が準優勝となった。またレディースの部もジョンシルバーパイプクラブの井上小夜子氏と、JPSCの小野田麻里氏が同じテーブルで競い合ったが、井上氏が個人戦3位で、レディース優勝の栄冠を得た。

100人参加規模の地方大会の記録としては予想外に短いタイムだったが、ロングスモーキング競技は、使用パイプと馬が合うかどうかや、当日の使用煙草の乾燥具合や会場の空調、湿度など様々な要素が微妙に影響するから、参加者の皆さんが期せずして実力を発揮できなかったというだけのことである。

クラブの上位3名の合計タイムで競う団体戦は、参加9クラブ中、JPSCが230分49秒(小野田、小泉、長谷川)で優勝。43秒差の僅差でジョンシルバーPC(井上、上田、佐久間)が準優勝。池田山下フィールドヴィレッジパイプクラブ(村山、野村、吉田)が3位となった。

表彰式は、司会の外川氏が趣向をこらし、いつもとは違って下位者から賞品を渡した。優勝者から10位まで、11位から20位まで、21位から30位までがそれぞれ同じ色の袋を適宜選ぶという工夫をし、賞品の袋の中に別途の賞品目録が入った封筒を入れて、誰がその目録封筒を引き当てるかは、賞品袋を選ぶ人の運次第というやり方をしたが、参加者の間では好評だったようだ。

最後に、会場を快く貸してくださったJT東京支店長が締めの挨拶をし、締めの名人のジョンシルバーの佐久間健二氏が見事な三本締めで締めくくった。

関東大会にご協力下さったJTならびにJT東京支店、日本たばこアイメックス(株)、協賛各社の皆様、賞品を寄贈してくださった各クラブの皆様、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。

JPSC事務局