シガ−座談会
座談会 前半
<まずはシガーにおもむろに火をつけながら>
S:シガーは火の付け方によって、味が変わるものだ。だって料理だって、プロの火加減と素人のそれとは違うものね。火加減によって、甘さが増すって言うのかな、シガーも原料は煙草の葉。野菜と一緒だから上手く火を使えば、柔らかい味になるものだよ。
O:シガーをやってみたいと思う方は、とにかくたくさん吸って体験することです。慣れること、好きになること。そこから色々な事が自然に判ってくる。
S:そうそう、どうせ吸うなら格好良く吸いたい。格好良く吸うと言うことは美味しそうに吸っている姿そのもの。全てを包括してシガーの楽しみと言えるんじゃないかな。
Q どんな時が吸いたいと思うシーンですか?
A:まず時間がある時だね。ゆったりとした時間があると言うことが一番重要です。そこが、パイプと根本的に違うところ。シガーは一度火をつけたら火を消せない。一度火をつけたシガーはシガレットのシケモクと同じ。味が変わってしまうからね。
S:仕事が終わって家に帰ってほっとしている時。自分がいちばんリラックスできるところは自宅。一日のうちで一番落ち着ける時、シガーとともに。
O:私は「ああ、終わったぁ……」という満足感を味わいたい時が一番だな。外国出張から帰国して成田からスカイライナーに乗る。シガーを1本吸うのに丁度良い上野までの1時間をしみじみと感慨にふける。
(ちなみに京成特急スカイライナーの最前車と最後尾車両は喫煙車です)
S:僕は飛行機に乗る前に1本。これからしばらく吸えないかと思うと、僅かな時間でも吸いたいね。時間が無ければシガリロでも吸っておきたい。
O:次に吸いたいと思うのはシガーバーかな。夜更けに人がまばらになってから。シガーは吸っているときの香りは好きだけれど、翌朝の臭いはつらいものがある。
桜の花とシガーも合うんだ。今の時期、三月下旬なら外堀の土手で。また、千鳥ヶ淵で花見をしながら。ピーク時には混むので終電が出て人が居なくなったベンチでゆったりと吸いながら楽しむ。
Q シガーにはサイズが色々ありますが、違いはどんなところですか?
O:太くて長いやものが軽い、シガリロの方が強いよ。太ければ煙の入り方が遅くなるから、クールスモーキングになるわけ。シガーを知らない方は、太い方が強いと考えがちだが、これは間違いです。
A:個人的にランセロタイプが好みです。理由は普段パイプを吸っているから、リングゲージ38のやや細めの吸い口を銜える状態に慣れている。
O:僕はパイプとは違う満足感を求めているから、ロブストとかチャーチル。日常と違う感じを求めているからね。
A:僕は初めての人にはコロナやプチコロナが良いのではないかと思っている。
S:僕はヘビースモーカーの人にはペティが良いのではないかと、思っている。コロナやダブルコロナを1時間かけて吸うのは飽きてしまうから、違うタイプのものを組み合わせて吸ってみることをお勧めするね。
O:先ほども言ったように、非日常を求めるから、最低限コロナかな。そこそこの満足感があるからね。
A:プチコロナは味のバリエーションも多くて楽しみやすいかも。
O:お気に入りの飲食店を探すときに、ランチで試してもその実力は判りにくいよね。軽いディナーコースが、コロナといったところ。そのくらいのクラスの方がブランドの違いが楽しめるかもね。
Q ところで、シガーを吸うときのTPOはどのように考えていらっしゃいますか? これから私も女だてらに始めようと思いますが、いささか気になるところです。
A:吸う場所はシガーバーが多いね。シガーを置いているところもあれば、単にゆっくり吸えるところというか。他にも吸っている人がいると安心するし、また、仲間がいて、わいわい吸うとリラックスできる。
S:食事の後。一人の部屋で。食事と一緒に楽しむときはシガーに食事をあわせる。実はカプチーノを飲みながらのシガーが旨いんだ。京都での密かな楽しみです。
O:飲み物は何が合うと思う?
A:中国茶とシガーだね。
O:僕はカルバドス(アップルブランデー)が意外と合うと思うんだよね。
コニャックよりカルバドス。
S:私はこの季節なら苺をクラッシュしてジュースにして、グラッパを入れる。
A:でも、やはり定番といえばラムだよね。
S:僕はモルトウィスキーも合わせるテイストによっては相性が良いと思う
O:そうだね。スコットランドのモルトウィスキーも良いがニッカウィスキー「余市」。最近出たものでなく前からあるもの、ショットグラスでストレートが最高。スモーキーな所が良い。
A:ラタキア(パイプ煙草の葉の種類)のスモーキーさはウィスキーのモルトにぴったり合うよね。
A:パイプはあまり細かいことを考えないけれど、シガーは合うものを色々考えてしまう。何かとこだわってしまう。
O:たとえば、椅子。やっぱり、リクライニングチェアでゆったり喫りたいとかね。
S:私は革張りの椅子が好み。吸っていると煙と香りがまとわりつく感じがたまらない。
Q パイプと、葉巻を併用して吸うこともありますか?
O:シガーの残りを、パイプに詰めて吸うこともあるよ。
A:シガー半分、パイプ煙草半分、縦割り状態で詰め込んでミックスして吸う。
O:僕はシガーのクラッシュしたものをパイプの上にトッピングして吸う。
Q 初心者の質問ですが、そもそもシガーとパイプ煙草の葉は違うのですか?
S:同じ植物でも沢山の種類があるように、葉の厚さとか形とかシガー用とパイプ用は違う。シガーの方が厚さの薄いものを使う。高級のものがシガーに使われるんだ。
A:パイプ煙草の美味しさとシガーの美味しさは違う。だけど、どちらも美味しいことには間違いないね。
O:そして、ランニングコストの安さが魅力なのが、パイプ。海外ではむしろ労働者階級がパイプを吸っている。
シガーの贅沢はその金額だけでなく、ゆったりと吸うゆとりの時間を持てるということ。食事の後でも30、40分以下の短い時間ではあまり吸いたいとは思わないね。
A:だから、僕はシガリロよりは、あまり時間が無ければパイプを吸うよ。
O:シガリロは紙巻きより太いのもあって、短時間に吸えるものもあるけれど、シガーとは明らかに違うよ。満足感が違う。
S:苛々しているときに吸うことはあり得ない。吸いたいと思わない。
A:書き物している時に、一服やると良いアイデアが浮かぶような気がする。そういうときはプチコロナかな。さすがに、長いものは吸わないね。
O:僕はそういうときはパイプだね。
A:でもパイプは道具も途中で使うし、何かと手がかかるでしょう、忙しくなっちゃう。その点シガーは火をつけるだけで良い。ずっと吸える。
そういう点でシガーは初心者向きだよね。吸っている限りは火がついている。
O:シガーは、本を読みながらとか、何かをしながらということは、ない。何かを終わったときに、もの思いに耽って吸う。

